概要

日本薬学会生物系部会が主催するPharmaco-Hematology シンポジウムでは,広く血液にまつわるテーマ (動脈硬化、脂質代謝疾患、感染症、炎症、がん、貧血、血栓症などの疾患、凝固・線溶、造血、血栓止血、免疫などの生理作用)について,研究成果を共有し討論してきました。本シンポジウムの発足当時,歴史の長い低分子化合物の薬剤に加えて,新たに遺伝子組換え医薬などのバイオ医薬が登場しました。同時に,遺伝子工学的手法による生命科学実験系の構築が可能になり,これらが起こしたパラダイムシフトは人間社会にも大きな変革をもたらしたのです。

第19回のテーマは,”私達に迫るパラダイムシフト” です。今も技術革新が急速に進み,全ゲノム情報を活用するモデル動物の新展開,領域横断型研究の典型となる医理工連携,ゲノム編集技術を利用した生物改変,非翻訳RNAに着目した臨床診断法や創薬標的の発掘など,数年前には想像もしなかった全く新しい世界が押し寄せています。生命科学の研究現場へ技術革新の浸透速度は急速に早まり,アカデミア,企業の研究者,医療現場の実務者には,消化しきれない課題が蓄積していることでしょう。あなたは,これらをしっかりと捉え,活用しているでしょうか?あるいは,新しい波に乗り切れずに戸惑いを抱えているでしょうか? 本シンポジウムは,基礎から応用まで,革新的動物モデル,創薬と診断,医理工薬学連携の分野で活躍する方々をお招きし,シンポジウム,特別講演にて最新科学のエッセンスをお届けします。また,これらのパラダイムシフトの産物が社会に受け入れられるための科学規範も議論されます。

シンポジウム,特別講演に加えて,一般口演とポスター発表を行います。ポスター発表では「フラッシュトーク」セッションを設け,学生参加費の無料化とあわせて,より充実した討論の機会をつくることを期待しています。また,薬剤師の方は,日本薬剤師研修センタまたは日本病院薬剤師会のどちらかを選んで,研修単位認定を獲得できます。

薬学部のない早稲田大学で初めて開催するにあたり,本会の趣旨にご賛同を頂いた国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED),早稲田大学・教育・総合科学学術院,早稲田大学・理工学術院のご後援を頂き,さらに公益財団法人 加藤記念バイオサイエンス振興財団からは開催助成を頂きました。ここに厚く御礼申し上げます。

第19回 Pharmaco-Hematologyシンポジウム
    実行委員長 加藤 尚志
    事務局長  佐藤 圭
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早稲田大学・大学院 先進理工学研究科 生命理工学専攻
     ・教育学部 理学科 生物学専修


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